第20回評議員会
【日本脳科学関連学会連合 第20回評議員会 議事要録】
日時
2021年6月30日(水) 14:00~16:40
場所
Web会議(Zoom meeting)
出席者 68名(選挙時は代理も含めて66名)
(名簿順、敬称略)
日本アルコール・アディクション医学会:高田 孝二
日本解剖学会:岡部 繁男、渡辺 雅彦、寺田 純雄
日本磁気共鳴医学会:黒田 輝、青木 茂樹、阿部 修
日本小児神経学会:伊東 恭子
日本自律神経学会:栗田 正、荒木 信夫、黒澤 美枝子
日本神経回路学会:五味 裕章、銅谷 賢治*(14:49入室)、鮫島 和行
日本神経化学会:岡野 栄之、尾藤 晴彦
日本神経科学学会:柚﨑 通介、宮川 剛、伊佐 正
日本神経学会:戸田 達史、高橋 良輔
日本神経心理学会:鈴木 匡子、永井 知代子
日本神経精神薬理学会:大隅 典子*(15:42入室、前半は委任状)、池田 和隆
日本神経内分泌学会:上田 陽一、小澤 一史(15:40退出)
日本神経病理学会:高尾 昌樹(14:06退出)、柿田 明美
日本神経放射線学会:長縄 慎二(15:50退出)、工藤 與亮、三木 幸雄(13:56退出)
日本神経免疫学会:横田 隆徳、山中 宏二
日本心理学会:梅田 聡、坂上 雅道
日本睡眠学会:勢井 宏義、栗山 健一
日本頭痛学会:平田 幸一、竹島 多賀夫、柴田 護(15:55退出)
日本精神神経学会:三村 將、久住 一郎
日本生物学的精神医学会:尾崎 紀夫(15:38退出)、加藤 忠史
日本生理学会:石川 義弘、福田 敦夫、加藤 總夫
日本てんかん学会:川合 謙介(15:53退出)、池田 昭夫
日本認知症学会:富田 泰輔、池内 健、岩坪 威
日本ニューロリハビリテーション学会:近藤 和泉
日本脳科学会:伊豫 雅臣、遠山 育夫
日本脳神経外科学会:冨永 悌二、齊藤 延人(15:06退出)、野崎 和彦
日本薬理学会:谷内 一彦(14:49入室)、橋本 均
日本リハビリテーション医学会:出江 紳一、安保 雅博
日本臨床神経生理学会:正門 由久、後藤 純信、矢部 博興
日本臨床精神神経薬理学会:内田 裕之(15:39退出)
運営委員:小泉 修一
代表補佐:松田 哲也
脳科学将来構想委員長:花川 隆
脳科学リテラシー委員:小泉 周(15:10退出)、奥村 哲(15:17退出)
欠席者 26名(23名は委任状あり、3名は委任状なし*)
(名簿順、敬称略)
日本アルコール・アディクション医学会:松下幸生(委任状)、宮田久嗣*
日本小児神経学会:岡明(委任状)、小林勝弘(委任状)
日本神経化学会:林(高木) 朗子(委任状)
日本神経学会:望月秀樹(委任状)
日本神経心理学会:池田学(鈴木匡子評議員に委任、委任状)
日本神経精神薬理学会:山脇成人*
日本神経内分泌学会:有馬寛(委任状)
日本神経病理学会:吉田眞理(委任状)
日本神経免疫学会:藤原一男*
日本心理学会:坂上貴之(委任状)
日本睡眠学会:内山真(委任状)
日本精神神経学会:神庭重信(委任状)
日本生物学的精神医学会:鈴木道雄(委任状)
日本てんかん学会:高橋幸利(委任状)
日本ニューロリハビリテーション学会:伊達勲(委任状)、鈴木則宏(委任状)
日本脳科学会:佐藤康二(委任状)
日本薬理学会:池谷裕二(委任状)
日本リハビリテーション医学会:久保俊一(委任状)
日本臨床精神神経薬理学会:下田和孝(委任状)、渡邊衡一郎(安保雅博評議員に委任、委任状)
認知神経科学会:本村暁(委任状)、福山秀直(委任状)、村井俊哉(委任状)
事務局:理化学研究所 脳神経科学研究センター 吉川、孝子
サポート:農学会 黒住、渡壁
配布資料
資料0 第20回評議員会次第
資料1-2 運営委員推薦書
資料2-1 広報委員長の選出細則(内規)
資料2-2 広報委員長推薦書
資料3 脳科学リテラシー委員の選出方法について
資料4 2020年一般会計の決算および監査について
資料5 2021年一般会計の予算案について
資料6-1 脳科学オリンピック寄附金2020年特別会計の決算および監査
資料6-2 脳科学オリンピック寄附金2021年予算案について
資料6-3 脳科学オリンピック実施報告・文科省への報告・申請の進捗
資料7 事務局の移転、会費について
資料8 産学連携委員会の設置について
資料9 連合運営規約の改定について
資料10 学術会議神経科学分科会・脳とこころ分科会の合同分科会からの提案
資料11-1 第16回評議員会議事要録
資料11-2 第17回評議員会議事要録
資料11-3 第18回評議員会議事要録
資料11-4 第19回評議員会議事要録
資料12-1 第22回運営委員会議事要録
資料12-2 第23回運営委員会議事要録
資料12-3 第24回運営委員会議事要録
資料13-1 脳科学将来構想委員会活動報告
資料13-2 脳科学将来構想委員会(2021年第1回)
資料14-1 広報委員会活動報告
資料14-2 脳科学豆知識の運用変更について
参考資料:評議員名簿、役員・委員会委員名簿
(1)開会
議長(伊佐連合代表)より開会の辞がなされた。
(2)出欠確認及び連絡事項の説明
事務局よりWeb会議における注意事項の説明がなされた。議決案件について、Zoomの選挙については投票機能を用いて行われること、その他については画面右下の「拍手」もしくは「賛成」の押下により行われること、選挙時には議場閉鎖が行われることが説明された。出欠状況の報告及び本会の成立要件を満たしていることが確認された。
議決案件
(3)議決1 運営委員の改選
小泉運営委員の任期終了に伴う運営委員1名の改選について候補者は2名となった。推薦者の小泉運営委員、候補者の岡野栄之評議員、推薦者の大隅評議員の代理の池田運営委員、候補者の鈴木匡子評議員よりそれぞれ紹介がなされた。選挙の立会人として尾崎副代表が指名された。伊佐代表は欠席等による議長委任分の24個の議決権を有しており、出席する評議員の議決に按分して上乗せしたい意向が説明され、賛同が得られた。柚﨑評議員よりオンライン投票システムなどを用いた評議員会開催日以外の投票、匿名性の担保について提案がなされた。岡部代表補佐より、委任状についての質問があり、意思表示がないと考えるのであれば、全て按分するのが適切ではないかとの意見がなされた。これに対して加藤總夫選挙管理委員長より,提出されている委任状には,決議等一切の事項を委任する,とあり,委任された者の考えに基づいて議決権が行使されることに問題はなく、これを踏まえて,委任された伊佐議長が考えを示したものとの説明がなされた。これらの議論を踏まえた上で当日のZoomによる選挙の開催について過半数の評議員より賛同が得らえた。
事務局により議決権がない出席者を退室する作業がなされた。Zoom投票が開始され、出席している66名の評議員による投票がなされた。投票結果は、合計60個の投票に伊佐代表の有する委任された議決権24個を按分・追加して、岡野栄之評議員43票、鈴木匡子評議員41票となり、尾崎副代表より集計が公正に行われたことが証言された。伊佐代表より岡野評議員が運営委員として選出されたことが報告された。
(4)議決2 広報委員長の選出
資料2の広報委員選出細則に基づき、候補者が1名であったため、上田評議員が広報委員長に選出された。
(5)議決3 会計監査委員の選出
運営委員会に付託することが承認された。
(6)議決4 脳科学リテラシー委員の選出方法について
資料3に基づき、脳科学リテラシー委員会の運営、委員の選出等について伊佐代表より説明がなされ、承認された。
(7)議決5 2020年一般会計の決算について
資料4に基づき、事務局より説明及び連合代表による補足説明がなされた。黒澤会計監査委員及び鈴木会計監査委員より会計が適切であることが報告され、承認された。
(8)議決6 2021年一般会計の予算案について
資料5に基づき、事務局より説明及び連合代表による補足説明がなされ、承認された。
報告(時間配分の都合による繰上げ)
(9)脳科学リテラシー委員会からの活動報告
資料6-1に基づき、奥村委員より脳科学オリンピック寄附金2020年特別会計について説明がなされた。黒澤会計監査委員及び鈴木会計監査委員より会計が適切であることが報告され、承認された。
資料6-2に基づき、奥村委員より脳科学オリンピック寄附金2021年予算案について説明がなされた。
資料6-3に基づき、奥村委員より第8回(2021年)及び第9回(2022年)脳科学オリンピックの説明がなされた。柚﨑評議員より文科省の後援の状況について質問がなされた。奥村委員より第8回(2021年)は後援なしとなり、第9回(2022年)より後援申請を再開の予定との説明がなされた。岡野運営委員より、OB,OGの活躍のフォローアップや彼らの声などもWebに掲載されると良いのではないかとの意見がなされた。
議決案件
(10)事務局の移転、会費について
本議決については本評議員会のサポートの農学会が当事者であるため一時退室した。資料7に基づき、伊佐代表より事務局委託業務について4社分の見積比較表の説明がなされた。運営委員会での審議結果及び農学会事務局・幹部への調査も踏まえ、費用と開始時期の観点から農学会への業務委託としたい旨の説明がなされた。また、契約については当初は3ケ月とし、その後問題がなければ継続して合計1年とする案について、説明がなされた。加藤忠史評議員より農学会の定款に照らし合わせた質問がなされ、伊佐代表より運営委員会でも問題になったため、念入りに確認した旨の回答がなされ、承認された。
引き続き、伊佐代表より事務局の業務委託に伴う90万円の支出が純増となるため、年会費を6万円に変更したい旨の説明がなされた。年会費の変更の可否及び意見については各会員学会の持ち帰り課題とし、回答は9月30日までとする説明がなされた。合わせて財政の健全化については産学連携会員制度などを進めている旨の説明がなされた。
(11)産学連携委員会の設置について
資料8に基づき、池田運営委員より脳科連連携法人会員制度制定および産学連携諮問委員会設置に関する提案がなされた。大枠については承認され、伊佐代表より詳細はアンケート等を経て検討されていく旨の説明がなされた。柚﨑評議員より個人的にスケールメリットを活かすことについては賛成だが、連携法人会員制度については会員学会と本連合との住み分け・役割分担についての問題があるとの意見がなされた。池田運営委員及び伊佐代表より脳科学コミュニティの総意に産業界の意見を取り入れ、政府等に働きかけることができる強みについて説明がなされた。岡野運営委員より再生医療に関わる連合についての説明がなされた。政府への予算要求などにおいて学会連合と企業連合のタイアップが重要であるが、ニューロサイエンスにおいて企業連合がないのであれば、本連合が核となり共通のプラットフォームとして提案を呼びかけるのが良いのでないかとの提案がなされた。池田運営委員より製薬協の研究開発委員会の中に産学官連携部会があり、アンケートについてもこれに加盟する35社にはまとめてアンケートを取ってもらっている旨の説明がなされた。これに対して岡野運営委員より製薬協にとどまらず合意形成ができるとよい旨の発言がなされた。
(12)本連合運営規約の改定について
資料9に基づき、伊佐代表より以下の説明がなされた。
・事務局の変更に伴う、第2条の所在地の変更
・付則8,9の追加(脳科連連携法人会員制度、産学連携委員会)
(13)学術会議神経科学分科会・脳とこころ分科会の合同分科会からの提案
1.日本学術会議協力学術研究団体
資料10に基づき、伊佐代表より加盟の希望について説明がなされた。本件については会員学会での持ち帰り審議として、次回評議員会で意見聴取したい旨が説明された。尾崎副代表より学術会議が学協会との連携を強化しているため、学会連合として本連合が加盟することについての説明がなされた。戸田評議員より、連合体の申請の有無についての質問がなされ、伊佐代表および尾崎副代表より学会連合の加盟が多い旨の回答がなされた。尾崎副代表より、学術会議は即応性に欠けるという批判があり、これに対して日医連と協力関係を強化しており、提言作成の上で協力団体であることのメリットについて説明がなされた。
2.神経倫理に関する提言
伊佐代表より、分科会では提言機能があり、神経科学研究における倫理、脳の介入に関する倫理的問題、社会との関係など本連合との連携により分野横断的に提言をまとめたい旨の説明がなされた。岡野運営委員より時代に即した最新の提言のまとめの必要性が説明され、学術会議と本連合との協調の重要性が説明された。
報告
(14)連合代表からの活動報告
第16~19回評議員会議事要録、第22~24回運営委員会議事要録については配布資料のみとし、報告は割愛された。
(15)脳科学将来構想委員会からの活動報告
資料13に基づき、花川委員長より説明がなされた。
・過去のマスタープラン作成などで会員学会の意見の反映が不十分であったため、会員学会の将来構想委員会相当の委員会との連携を強化し、8月13日に拡大将来構想委員会を開催し、意見交換を行う予定であることが説明された。
・脳科連ジャーナル構想
会員学会の発行するジャーナルとの住み分けが可能なジャーナル、オープンアクセスジャーナルの構想が説明された。加藤忠史評議員よりNeuropsychopharmacology Reports (NPPR) が、「サウンドネス基準」を採用したオープンアクセスの国際電子ジャーナルとして運用されているため、乱立ではなくまとまって連携・拡充できると良いのではないかとの意見がなされた。
・エデュケーター制度
本連合で実施する場合は目的を明確にし、時間をかけて制度設計する必要がある旨が説明された。
(16)脳科学リテラシー委員会からの活動報告
小泉周委員が退席されたため、報告なしとなった。
(17)広報委員会からの活動報告
資料14に基づき、上田広報委員長より以下の活動報告がなされた。
・パンフレット改訂
・バイマンスリーメールマガジンの運用状況
・Webページのサイトポリシーの設定
・脳科学豆知識 アクセス数上位3件の紹介
・脳科学豆知識の運用変更について 学会リレー形式で運用を行う。
その他自由討論
● 高橋運営委員より研究倫理は研究者を守る側面もあるので当事者として本連合の役割が重要である旨の意見がなされた。
● 岡部代表補佐より運営委員改選結果を通じてのダイバーシティの重要性について言及があり、運営委員会にダイバーシティを取り入れるための工夫をして欲しい旨の意見がなされた。伊佐代表より鈴木評議員に代表補佐のポジションを考えている旨の回答がなされた。岡野運営委員より定員構成でダイバーシティを考慮してもらうことの重要性について意見がなされた。
● 大隅評議員より脳神経科学分野における予算の取り方についてAMEDの横断的な取り組み(他分野との連携)は参考になる。また、脳科学委員会がなくなったことにより、さらなる戦略的な取り組みが必要であるとの意見がなされた。
● 岡野運営委員より大隅評議員と同様な危機感を感じており、他分野でのプレゼンスを高める必要性がある旨の発言がなされた。
● 岡部代表補佐より、脳科学委員会がなくなったことにより総合科学としての脳科学の議論をする場がなくなり、学問の進め方について議論ができないため、文科省などに働きかけて新たな場を模索する必要がある旨の意見がなされた。短期的な予算面では比較的うまくいっているので、AMEDやJSTの戦略目標の中に脳科学とその他の生物領域の両方で参加できるものを増やすことが重要であるとの発言がなされた。
● 大隅評議員より科研費などについて他分野のように戦略的に提出して審査してもらい採択率を高める工夫の重要性について言及がなされた。また、文科省の若手の賞について、学協会からの推薦枠を若い人に積極的に宣伝することが重要であるとの発言がなされた。
● 柚﨑評議員より新たに脳科学委員会のような委員会立ち上げに向けて動く必要があることへの同意がなされた。賞については、学会内の受賞者への推薦をかける取り組みについて説明がなされた。
以上