2017年第2回(通算第18回)脳科学関連学会連合将来構想委員会
【議事録】
日時
2017年5月19日(金曜日)
場所
ネット会議
出席者
伊佐正(日本生理学会)、川人光男(日本神経回路学会)、
尾崎紀夫(日本精神神経学会)、加藤忠史(日本生物学的精神医学会)、
今水寛(日本心理学会)、尾藤晴彦(日本神経化学会)、
鍋倉淳一(自然科学研究機構)、花川隆(国立精神・神経医療研究センター)、
岡本仁(理化学研究所脳科学総合研究センター)、
柚崎通介(脳科学研究戦略推進プログラム)、
山森哲雄(革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト)、
大隅典子(新学術領域・次世代脳)
議事
1.前回議事録確認
2.脳科学委員会作業部会での答申についての学会連合としての意見表明
前回討議の内容に加えて、「国際連携データプラットフォーム」の形成を促進する前段階として、国内におけるヒト・動物をつなぐゲノム・画像データベースの整備が必須であることが尾崎委員から強調された。これには研究倫理(個人情報法)の問題も絡んでいることが花川委員より指摘された。関連した問題として、脳の動作原理の解明を進めるという大目標が掲げられている一方で、資料5-3では分子レベルでの理解について触れられていない点について柚﨑委員より指摘があった。これらの意見は脳科学委員会作業部会にfeedbackすることで合意した。
岡本委員よりHuman Brain ProjectやBrain Initiativeに代わる「国際連携」の進め方として提言されたNature記事(掲示板資料3参照)について説明があった。この内容については興味深いが、2の議題というより、以下の3.長期計画の議題として扱うことで合意した。
3.「長期的展望に立つ脳科学研究の基本的構想」の今後の進め方
最初に川人委員より平成21年の一次答申提出時の背景と体制について説明があり、引き続いて自由討論となった。
望ましい長期計画を策定するためには、作文作業をする前に前回の長期計画において達成されたこと・されていないこと、現在の脳科学研究で何が足りないか、若手研究者は特に何に困っているのか、トップダウン型脳科学研究策定のあり方(研究計画策定と評価のメカニズムを分離することを含めて)、などの諸問題について多少時間をかけて継続的に議論していく必要性があることで合意した。
まず第一歩目の題材として各委員より以下の2点について文書をまとめ、これらの文書をもとに次回以降の議論を行うこととなった。
- (各自の専門分野の観点から)日本の脳科学研究の現状分析
- (よりGeneralに)長期的展望に立った脳科学研究についての自分の考え
以上